HSA(健康貯蓄口座)で支払えるものは何ですか?
HSA(Health Savings Account)は、医療費のために税制上優遇される貯蓄口座です。従業員は税引き前の給与の一部をこの口座に拠出し、課税所得を減らすことで税金を軽減できます。ただし、税法上の規制により、使用できる費用は厳格に限定されています。
対象となる医療費
- 診断、治療、予防、緩和にかかる費用全般。医師、外科医、歯科医、その他の医療従事者が提供する合法的な医療サービスの費用。
- 治療に必要な機器、用品、検査用具の費用。
税務上の取り扱いと条件
- IRS(米国国税庁)では、医療費が調整後総所得(AGI)の7.5%を超える場合に控除が認められますが、HSAの支出はこの基準を満たす必要はありません。
- 詳細はIRS Publication 502(医療・歯科費用)とPublication 969(HSAの規定)を参照してください。
- 特定の例外を除き、健康保険料の支払いにはHSA資金は使用できません。
重要性(加入条件)
- HSAを利用できるのは、高額自己負担額(HDHP)保険に加入している従業員に限られます。
- HDHPは保険料が比較的安価ですが、自己負担額が高く、家族での年間上限は約11,000ドル(2010年)です。
具体的な対象・非対象例
- 対象:救急車利用、鍼治療、特定の病気に対する減量プログラム(医師の診断が必要)など。
- 非対象:ビタミン・サプリメント、ヘアトランスプラント、スイミングレッスン、ベビーシッター、日常的な歯ブラシ(ただし、特定の疾患予防目的の場合は除く)。
- 中絶手術やキリスト教科学の実践者への支払いは対象です。
- 医療用大麻や違法薬物は対象外です。
- ジムの会費や一般的な食料品は対象外ですが、医師の診断に基づく減量プログラムの費用は対象となります。
注意点と罰則
- 多くのHSAプランでは医療費専用のデビットカードが提供されますが、対象外の支出を行うと「不適格分配」とみなされ、課税対象となります。
- 不適格分配には所得税に加えて10%(2011年は20%)の罰金が課せられます。
- 2011年以降、店頭販売薬はHSAの対象外となりました。
HSAを有効に活用するためには、支出が税法で定められた「適格医療費」に該当するかを常に確認し、違反した場合の罰則を理解しておくことが重要です。
