メディケイド(Medicaid)とは何か:制度概要と利用方法
メディケイドは、連邦政府が補助し、州が運営する医療・福祉プログラムで、低所得者や障害者に医療サービスを提供します。高齢者で自己負担が困難な方には、介護施設や在宅介護サービスも支給されます。
歴史
メディケイドは1965年に社会保障法に署名された際に創設されました。リンドン・ジョンソン大統領が「偉大な社会」構想の一環として導入し、同年にメディケアとともに実施されました。1990年には医薬品リベート制度が追加され、製薬会社がメディケイド向けに特別価格で薬剤を提供する仕組みが整えられました。
提供されるサービス
州によって細部は異なりますが、主に以下のサービスが含まれます。
- 緊急医療・重篤疾患の治療
- 予防医療・健康管理
- メンタルヘルスケア
- 選定された高齢者への介護施設サービス(在宅介護、理学療法、作業療法、デイケアなど)
受給資格
受給資格は州ごとに設定されていますが、基本は所得・資産の審査です。以下のいずれかの「対象グループ」に属する必要があります。
- 年齢6歳未満の子ども、または妊娠中の女性(世帯収入が連邦貧困線の133%以下)
- SSI(補足保障所得)受給者
- 養子縁組支援・里親支援受給者
- 特定の条件を満たすメディケア受給者
- CDCの乳がん・子宮頸がん早期発見プログラムに該当する低所得の未保険女性
受給には米国市民または合法的居住者であることが条件です。違法移民の子どもでも、市民権または合法的居住権を有すれば受給可能です。
メディケイド詐欺防止
高齢者の資産を事前に移転し、受給資格を得ようとするケースがありますが、州は過去60か月間の資産移転を遡って審査し、違法な贈与や移転を無効にできます。一部の資産は「非計算対象」とみなされ、住宅の一定の持分や生命保険、車両などは一定額まで保有が認められます。
資産回収(リカバリー)
州はメディケイド受給者の死亡後、支払った医療費を遺産から回収する権利を持ちます。家族の住宅に担保権を設定し、遺産分割前に債務を清算させることが一般的です。ただし、長期介護保険に加入している場合など、一部資産が回収対象外となる「長期介護パートナーシッププログラム」を導入している州もあります。
