精神障害者の職業上の特徴

精神障害者は、一般人口と同様に多様な人格特性を持ちます。障害の種類が同じであれば、特性の類似性が高くなる傾向がありますが、障害の程度や受ける職業訓練によって、職業生活への影響は大きく異なります。

知的発達の制限

精神障害者は知的発達が不完全であるため、新しい情報の習得や技能の習得に時間がかかります。場合によっては学習が困難なこともあります。幼少期からの訓練や、個々のペースに合わせた職業プログラムは、習得可能な技能や適した職種を見極める上で有効です。

社会情緒的スキル

抽象的・複雑な情報処理が苦手なため、社会情緒的スキルが十分に発達しないことがあります。衝動制御やフラストレーション耐性が低いと、職場でのトラブルや攻撃的・自己傷害的行動につながりやすくなります。職業訓練の中で、フラストレーションを管理するスキルを教えることが重要です。

身体的特徴

一部の障害では、身長が低い、顔貌が特徴的、言語障害などの身体的特徴が見られます。これらは職場でのいじめや差別の原因になることがあります。

実務的・機能的障害

論理的・抽象的思考が制限されるため、物事の関係性を理解しにくく、具体的な考え方に偏りがちです。その結果、社会的マナーやルールを無視した行動(会話の途中で割り込む、列に割り込む、順番を守らないなど)をとりやすく、危険を認識できずに事故に巻き込まれることもあります。

知的機能

知的機能は、推論・抽象的思考・学習・問題解決能力を指し、IQテストで測定されます。IQが70未満の場合、学習や問題解決に困難が生じ、言語処理や判断力にも影響が出ます。これが自己評価の低下や情動障害につながります。職業カウンセラーはIQスコアを参考に、身体的・精神的に適した職種を提案します。

学習障害と知的障害の違い

学習障害は読み書き・計算といった学術的領域に限定されますが、知的障害は適応行動全般に影響し、経験的学習や社会的成熟度にも及びます。そのため、感情的未成熟が原因で仲間からのいじめを受けやすく、職場でも社会規範が理解できずに問題を起こすことがあります。

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