IQを左右する要因
テストの要因
知能は様々な側面を持ち、それぞれに対応したテストがあります。代表的な知能検査は『スタンフォード・ビネー知能検査 第4版(SB‑IV)』と『ウェクスラー児童知能検査 第3版(WISC‑III)』です。どちらも論理的・言語的推論能力という一般知能を測りますが、形式や採点基準が異なるため、同じ人でも検査によってIQスコアが上下することがあります。感情知能や社会的知能を測るテストもあり、これらは一般知能とは別の尺度なので、スコアに大きな差が出ることがあります。また、正答推測によってスコアが人工的に上昇したり、最近のトラウマやストレスで集中力が低下し、スコアが下がることもあります。
有害物質への曝露
脳は胎児期から成人初期まで発達し続けるため、喫煙、アルコール、薬物などの有害物質に非常に敏感です。これらは後年のIQ低下と関連が指摘されています。さらに、2010年のカナダの研究では、飲料水中のマンガンや鉛などの金属が子どものIQ低下と関連していることが報告されています。これらの影響は生涯にわたりますが、特に脳が発達している時期に顕著です。
親の要因
知能は遺伝的要素が強いものの、環境も重要です。親や保護者が子どもに刺激的な環境を提供することで、IQの潜在能力を最大限に引き出せます。具体的には、絵本や会話といった『知的刺激』だけでなく、適切な栄養も欠かせません。2007年の研究では、母乳で育った子どもは、人工ミルクで育った子どもに比べてIQテストのスコアが有意に高いことが示されています。母乳に含まれる脂肪酸が発達中の脳にとって高い栄養価を提供するためと考えられています。
