個人・グループカウンセリングで活用するテクニック
メンタルヘルスの実務者は、個別やグループでのカウンセリングにおいて、クライエントのニーズやセラピストの理論的立場、過去の成功体験に基づき、さまざまなテクニックを組み合わせて使用します。1回のセッションで複数の手法を併用することもあります。
認知の三角形(Cognitive Triangle)
認知行動療法(CBT)は、うつや不安の治療に広く用いられます。その中でも「認知の三角形」は、思考・感情・行動の3つの要素を三角形の各頂点に書き出し、特定の出来事に対するクライエントの思考、感情、行動を整理します。思考が感情や行動に直接影響することを可視化し、適切かつ合理的かどうかを共に検討します。
系統的脱感作(Systematic Desensitization)
行動療法は問題行動の改善に焦点を当てます。その一つが系統的脱感作です。クライエントを段階的にストレス刺激に曝露し、同時にリラクゼーション技法を用いて対処させます。事前の詳細な面接で不安対象をリスト化し、段階的に慣らすことで、主に不安障害の治療に効果を示します。
ラウンド(Making the Rounds)
ゲシュタルト理論に基づくグループ手法で、参加者が順番に他のメンバーと対話したり共同作業を行います。たとえば、他者への不信感で発言が少ないメンバーに、他のメンバーに自分の不信理由を伝えるよう依頼することで、新しい行動を実験し、自己変容を促します。
系図(Genogram)
家族システム理論に基づく技法で、クライエントの3世代にわたる家族構成を図示します。氏名、出生・死亡年月、婚姻状況、職業、文化的背景、社会経済的地位などを記入し、男性は四角、女性は円で表します。ジグザグ線は機能不全や断絶を示すことがあります。系図からは家族の結びつきや文化的・民族的背景、社会的立場といった情報が得られます。
