DSM(精神障害の診断と統計マニュアル)の歴史
はじめに
- 1880年の米国国勢調査では、7つの精神診断が区別されていた。1917年に、米国心理学会の前身となる団体が「精神障害者施設使用統計マニュアル」を発行し、22種の障害を掲載した。
DSM I
- 1952年に初版が出版され、米軍で使用されていたMedical 203マニュアルをモデルにした。約60種の精神障害が掲載され、精神力動的アプローチの影響を受け、障害は人間行動の連続体の一部とし、環境要因が原因とされた。
DSM II
- 1968年に第2版が出版され、182種が収録された。第1版同様、精神病(現実からの逸脱)と神経症(主に抑うつ・不安)という二つの分類が用いられた。
DSM III
- 1980年に第3版が出版され、265診断が掲載された。精神力動モデルから脱却し、生物医学的アプローチを採用。正常と異常行動を区別し、多軸システムで障害を詳細に分類した。
DSM IV
- 1994年に第4版が出版され、297種が掲載された。最新の研究成果を取り入れ、各障害の分類をより精緻化した。
DSM V
- 第5版は2010年に公表された(本稿作成時点では予定)。
