認知再構成とソーシャルスキル訓練とは?
認知再構成とソーシャルスキル訓練は、認知行動療法(CBT)の主要な治療手法です。CBTは1950年代にアルバート・エリスによって始まり、出来事そのものではなく、出来事に対する認知が感情や行動を決定すると考えられています。現在では、適切な対人関係が困難な若者やアルコール・薬物依存から回復中の人、頭部外傷やその他のメンタルヘルス問題を抱える人々に広く活用されています。
認知再構成の原則
エリスは「ABCモデル」を提唱しました。外部の「活性化」事象(A)に対し、人は自らの「信念」(B)で反応し、信念が感情や行動(C)を決定します。
認知の歪み
エリスは多くの人の信念が歪んでいるとし、代表的な認知の歪みとして、全か無か思考、過度の一般化、ポジティブな側面の軽視、出来事の過小・過大評価、根拠のない判断などを挙げました。
セラピストは議論者として
1960年代にアーロン・ベックはエリスの概念を取り入れ、うつ病患者に「認知療法」を提供しました。ベックはセラピストが認知の歪みを指摘し、クライアントと積極的に議論しながら正しい思考へ導くことが重要だとしました。これはフロイト流の受動的な精神分析とは対照的です。
ソーシャルスキル訓練
CBTのもう一つの柱は、対人スキルが不足している場合にセラピストがそのスキルを教えることです。ソーシャルスキル指導は個別でも行えますが、グループ形式で実施されることが多く、講義形式に近い形で行われます。
宿題(ホームワーク)
認知療法の特徴の一つは宿題です。例えば、回復中のアルコール依存者に対し、飲酒せずに他者と交流する方法を指導した後、5回の対人交流を自宅で実践させます。認知再構成の練習としては、非合理的・歪んだ思考が現れた場面を日記に記録する課題が与えられます。
