災害時に現れる感情反応の段階と支援方法
災害は直接被災した人々に心的外傷後ストレス反応(PTSD)を引き起こすことが多く、行動面や感情面での問題が見られます。極度のストレスは恐怖感、無力感、怒り、苛立ちを生み、テロなどの場合は復讐心が芽生えることさえあります。感情的な反応は時間とともにいくつかの段階に分かれ、各段階を乗り越える期間は人それぞれです。
インパクト段階
- 災害が発生した直後、多くの人は自分や家族の命を守ろうと本能的に行動します。その結果、他の被災者を十分に助けられなかったと自己批判することがあります。
- ショック状態に陥り、動揺して無目的に街中をさまよう人も少なくありません。この段階では、生命への脅威、無力感、愛する人や住居・財産の喪失、家族やコミュニティからの分離感、責任感、閉じ込められた感覚、対処困難といった複数のストレス要因が同時に作用します。
撤退・救助段階
- 救助活動が始まると、被災者は災害から離れようとする一方で、感情が揺れ動きます。救助が進むまでに感情の変化が遅れて現れることもあります。
- この期間に見られる典型的な反応は、感情の麻痺・否認・ショック、絶望、怒り、悲嘆、フラッシュバックなどです。高い不安感や混乱が伴うことが多いです。
回復段階
- 救助が完了し、生活の正常化を目指す調整期間です。即時の危機は去り、被害の除去や保険金の支払いが進むと、コミュニティの再建が本格化します。
- メディアの関心が薄れ、公的支援が徐々に縮小する時期に、心理的な問題が顕在化しやすくなります。疲労感、抑うつ、睡眠障害、悪夢、不安感、慢性的な体調不良などが典型的です。また、人間関係の摩擦や職場での適応困難も生じやすいです。
支援の方法
- 地域や遠隔地の被災者を支援する方法は多岐にわたります。赤十字社への寄付やボランティア、献血は基本的な支援手段です。
- 心理学、カウンセリング、危機管理の専門知識を持つ方は、被災者の心的ケアに直接関わるボランティア活動が求められます。
- 教会や大学、地域団体に連絡し、食料・衣料・生活必需品の寄付や配布活動に協力することも有効です。
