地熱発電所の課題とデメリット
地熱エネルギーとは? なぜ利用するのか
地熱エネルギーは地球内部に蓄えられた熱エネルギーです。マグマが地殻近くまで上昇し、地下水を加熱して蒸気や温水に変えます。この蒸気や温水を掘削した井戸から汲み上げ、発電所でタービンを回して電力に変換します。地下水は降雨で補充され、地球の中心は常に高温なので、地熱は枯渇しにくい再生可能エネルギーです。また、燃料を燃やさないため、二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しません。
利用できる場所が限られる
地熱エネルギーはどこにでも存在しますが、採取が容易なのはマグマが地表に近い地域に限られます。地殻の厚さや地下水の分布は地域差が大きく、掘削した場所でしかエネルギーを利用できません。したがって、発電所は掘削現場に直接建設する必要があり、輸送はできません。このため、広範囲での導入は難しく、米国でもハワイやカリフォルニアなど限られた地域にしか設置されていません。
高コストが課題
地熱発電は発電時のコストは石炭火力と同程度でも、初期投資が大きくなります。土地調査、掘削装置、発電設備、送電塔、専門技術者の確保など多額の資金が必要です。また、温度低下や注入水の過剰により蒸気が枯渇するリスクもあり、投資回収が不確実になることがあります。
その他のデメリット
蒸気に加えて、硫化水素などの有害ガスが地下から放出されることがあります。これらは一部は液体肥料に転換できますが、漏出すれば大気汚染の原因となります。また、最適な掘削地点は火山活動や地震が頻発する地域に集中するため、自然災害による設備損傷のリスクも高くなります。
