葬儀場における逆流リスクと対策
逆流とは?
逆流は、水道システム内で本来の流れが逆転し、使用者側の配管から供給側へ水が流れ込む現象です。通常、飲料水は水道本管から各家庭や事業所へ一方向に供給されますが、圧力低下や配管のクロス接続が起きると、逆流が発生し、非飲料水が水道網に混入する恐れがあります。
逆流の原因
逆流は主に次の二つの状況で起こります。
- バックシフォン(逆吸引):供給側の圧力が低下し、使用者側の配管が吸い込む形で水が戻る。
- バックプレッシャー:使用者側の配管圧が供給側より高くなり、逆流が押し出される。
消防車の大量給水や破損した水道管、配管の洗浄作業などが圧力低下を引き起こし、逆流のリスクを高めます。
安全上の問題
葬儀場では、血液・体液・防腐剤などの有害物質が排水に混入します。逆流やクロス接続が発生すると、これらの汚染物質が飲料水網に流入し、地域全体の飲料水を汚染する可能性があります。過去には葬儀場の逆流が原因でチフスやコレラの大流行が起きた事例も報告されています。
逆流防止策
葬儀場の水道設備は特別な監視対象となっており、以下のような防止装置が設置されます。
- 減圧原理式逆流防止装置(Reduced Pressure Principle Backflow Preventer)
- 真空ブレーカー(Vacuum Breaker) – バックシフォンを防止
これらの装置は、葬儀場全体または遺体処理室の給水ラインに取り付けられ、万一逆流が起きても汚染物質が水道網に流れ込まないようにします。
