ラドンの危険な特性と健康リスク
ラドンは、土壌や岩石に含まれるウランが自然に崩壊して発生する放射性ガスです。屋外ではすぐに拡散しリスクは低いですが、建物の基礎や隙間から室内に侵入すると濃度が上昇し、健康被害をもたらす可能性があります。米国では約800万戸の住宅や多数の学校・職場で濃度が高いと推定されています。
無臭(Odorless)
ラドンは臭いが全くしないため、特別な検知器がなければ存在に気付くことができません。長時間にわたって無自覚に吸い込むことで、健康リスクが蓄積します。
無味(Tasteless)
地下水に溶け込むこともあり、味や匂いがないため検出が困難です。深層から汲み上げた水はラドン濃度が高くなる傾向があり、飲用すると胃の細胞にダメージを与える可能性があります。年間約180人がラドンによる死亡と関連付けられていますが、吸入リスクに比べるとリスクは低く、体内に取り込んだラドンはすぐに呼気として排出されます。
無色(Invisible)
ラドンは色がないため、空気中でも水中でも目視で確認できません。その結果、建材に混入しているケースもあります。例えば、ラジウムを含むリン石膏ボードや、稀に花崗岩のカウンタートップからも微量のラドンが放出されますが、花崗岩からの放出リスクは低いと考えられています。
放射性(Radioactive)
ラドンの粒子を吸い込むと、肺の細胞がα線(アルファ線)に曝露されます。α線は体内に深く浸透しませんが、細胞核に到達した場合はDNAを損傷し、がんやその他の疾患リスクを高めます。放射能はベクレル(Bq)で測定され、室内濃度が200 Bq/m³を超えると対策が推奨されます。季節や天候、換気状態により濃度は変動します。
発がん性(Carcinogenic)
ラドン曝露は肺がんのリスクを増大させます。ウラン鉱山の労働者やスウェーデンの住宅調査から、曝露時間と濃度が高いほどリスクが上がることが確認されています。米国環境保護庁(EPA)は、タバコの煙に次ぐ肺がんの主要因としてラドンを位置付けています。喫煙者はラドンによる影響がさらに深刻になります。
