アメリカ赤十字社のCPRガイドラインとトレーニング
心肺蘇生法(CPR)は、心停止や呼吸停止などの緊急時に心拍と呼吸を回復させる救命処置です。米国心臓協会によれば、直ちに施行すれば多くの心停止を逆転でき、7〜10分以内に電気ショック(除細動)を加えることでも回復が期待できます。米国赤十字社は、個人・学校・団体・地域向けに CPR のトレーニングとガイドラインを提供し、救命機会を広げています。
歴史
米国赤十字社は1881年にクララ・バートンによって設立されました。バートンは奴隷制度廃止運動や女性参政権運動に関わり、南北戦争で負傷兵の看護を行った経験を基に、大規模な災害に対応できる組織の必要性を訴えました。現在、同団体は50万人以上のボランティアと700以上の支部を擁しています。
機能・ガイドライン
赤十字社の CPR ガイドラインは、口対口人工呼吸と自動体外式除細動器(AED)の使用を含みます。教材は英語とスペイン語で提供され、子どもから大人まで対象にしたコースは約3.5〜4.5時間で完了します。コースでは窒息、ショック、心停止などの緊急事態の識別と対処方法を学びます。
トレーニング
トレーニング時に配布されるガイドラインは手順の混乱を防ぎます。認定インストラクターが講義と実技を行い、実サイズの人形を使って胸部圧迫や人工呼吸を体験できます。既に認定を受けた受講者向けにリフレッシュコースや上級コースも用意され、救急医療サービスとの連携や AED の操作方法も習得します。
CPR の手順
1. 直ちに 911(米国)へ通報し、救急隊を呼ぶ。
2. 意識があるか確認し、ない場合は仰向けに寝かせる。
3. 気道が塞がれていないか確認し、異物があれば除去する。
4. 頭部を後方に傾け、顎を上げて呼吸を確認。
5. 口対口で 2 回、約 2 秒間の人工呼吸を行う。
6. 胸の中心に手を置き、30 回の胸部圧迫(約 5-6 cm、毎分 100-120 回)を実施。
7. 救急隊が到着するまで、呼吸と圧迫を交互に繰り返す。
必要な道具
赤十字社は家庭や学校、団体向けに CPR キットを販売しています。キットには CPR マスク、手袋、抗菌ウェットティッシュ、手指消毒剤、ティッシュ、バイオハザード袋が含まれ、価格は約 20 米ドルです。トレーニングへの参加は最寄りの赤十字支部や勤務先の医療・事業継続プログラムを通じて申し込めます。
