Enterobacter cloacae と Enterobacter sakazakii の特徴と違い
Enterobacter cloacae
Enterobacter cloacae はグラム陰性桿菌で、抗菌薬に対する耐性を獲得しやすい特徴があります。CDC(米国疾病予防管理センター)によると、臨床現場で最も頻繁に見られる病原体の一つであり、重篤な罹患率と死亡率を伴います。
Enterobacter sakazakii
Enterobacter sakazakii(旧称:黄色色素を持つ Enterobacter cloacae)は 1980 年に独立した種として認定されました。こちらもグラム陰性桿菌で、主に新生児に重篤な髄膜炎や壊死性腸炎を引き起こします。感染源は明確に特定されていませんが、汚染された粉ミルクの摂取と関連付けられています。死亡率は 40〜80% と非常に高いです。
主な違い
両菌は同じ Enterobacter 属に属し、病原性が高い点は共通していますが、感染部位や対象者が異なります。Enterobacter cloacae は主に尿路・呼吸器感染を引き起こし、心内膜炎や血流感染も報告されています。一方、Enterobacter sakazakii は新生児の散発的アウトブレイクの原因となり、主に髄膜炎として現れます。
リスク要因
Enterobacter cloacae の感染リスクは、入院期間が 2 週間以上、侵襲的手技の実施、中心静脈カテーテルの留置、過去 30 日以内の抗菌薬使用などです。Enterobacter sakazakii のリスクは、早産、出生後 1 週間未満、入院中、無菌管理が不十分な粉ミルクの摂取などが挙げられます。
