DTPとTdapの違い
ワクチンの安全性は感情的な議論を呼びやすいテーマです。予防接種を受けさせる側は子どもを感染症から守りたいと考え、接種を控える側は副作用への不安を抱きます。本稿では、米国で広く使用されているDTP/DTaPとTdapワクチンの目的・成分・安全性・禁忌について分かりやすく比較します。
目的と使用対象
DTP(ジフテリア・破傷風・百日咳)とTdap(ジフテリア・破傷風・百日咳)ワクチンは、ジフテリア、破傷風、百日咳の予防を目的としています。
- 【DTP/DTaP】幼児期に 2・4・6か月、12〜18か月、4〜6歳の計5回接種が標準です。
- 【Tdap】11〜12歳の子ども、10年ごとの成人、妊娠中の女性、乳児と密接に接する人に1回接種が推奨されます。
成分の違い
DTPとDTaPは有効成分が異なります。
- DTPは「全細胞」百日咳菌を使用し、副作用リスクがやや高いとされます。
- DTaPは「無細胞」百日咳抗原(精製されたタンパク質)を使用し、副作用を抑えています。
- 共通成分として、ホルムアルデヒド、アルミニウムが含まれます。
- DTPはチメロサールを微量含み、DTaPの一部製剤にも微量残留があります。
- Tdapはホルムアルデヒド、牛血清抽出物、チメロサール、アルミニウムを含みます。
安全性
米国では安全性の懸念からDTPは1997年に廃止され、DTaPが主流となりました。
- DTPは発熱性けいれんのリスクがやや高く、VAERS(ワクチン副反応報告システム)では10,000接種あたり約1件の重篤反応が報告されています。
- DTaPは同じ基準で0.3件/10,000接種と低減されています。
- 重篤な副反応(けいれん、アレルギー反応、3時間以上続く激しい泣き、105°F(約40.5℃)以上の高熱)はまれですが、発生した場合は速やかに医師の診察を受けてください。
- Tdapの主な副作用は頭痛、吐き気、接種部位の腫れ、発熱です。
禁忌事項
以下の場合はDTP/DTaPまたはTdapの接種を見合わせる必要があります。
- 中等度以上の急性疾患に罹患しているときは、回復まで待ちます。
- DTPまたはDTaP接種後に重度のアレルギー反応や重篤な副反応が起きた場合は、以降の接種を中止します。
- 不安や疑問がある場合は、必ず担当医と相談してください。
上記を踏まえて、適切な時期にワクチンを接種し、感染症から自身と周囲を守りましょう。
