急性期医療で転倒を防止する方法

米疾病対策センター(CDC)によると、転倒は高齢者の負傷死の主要原因です。1996年から2006年にかけて転倒による死亡は大幅に増加し、死亡の46%は外傷性脳損傷が原因でした。Joint Commissionは転倒防止を患者安全目標の一つに掲げており、急性期医療施設は転倒防止プログラムを導入することで転倒を減らすことができます。

必要なもの

  • 転倒防止プログラムの書面化されたガイドライン
  • 転倒リスク警告用ブレスレットと患者用サイン
  • 従業員の年間転倒防止教育の書面証明(施設の要件に応じて)

手順

  1. 入院時のリスク評価

    患者が入院したら、転倒リスクの有無を評価します。多くの急性期施設ではポイント制の評価ツールを使用し、点数が高いほどリスクが高いと判断されます。高リスクと判定された患者は、患者安全記録に転倒予防措置を記載し、転倒予防フラグを設定します。

  2. リスク要因の詳細評価

    看護師が以下の要因を確認します:高齢、認知症・混乱、最近の転倒歴、めまいを起こしやすい鎮痛薬などの服薬、導尿カテーテルの使用、視覚・聴覚障害、四肢の筋力低下、歩行補助具(歩行器、杖)使用の有無など。

  3. 患者・家族への説明と警告表示

    転倒リスクがあることを患者と家族に説明し、実施する安全対策を伝えます。リスクを示すサインとブレスレットを必ず装着させます。転倒防止は看護師だけでなく、全スタッフの責任です。

  4. ベッドアラームと部屋の配置

    ベッドから自力で起き上がろうとする患者にはベッドアラームを設定します。アラームは患者が座位や立位に近づくと鳴ります。高リスク患者は可能な限りナースステーションに近い部屋に配置し、必要に応じて家族が同伴できるよう配慮します。

  5. 呼び出しボタンの使用指導

    患者に呼び出しボタンの使い方を指導し、自己判断で起き上がらないよう注意喚起します。必要に応じて頻繁にリマインドし、1時間ごとのラウンドでトイレや水分補給のニーズに対応することで転倒リスクを低減します。

  6. 環境整備と転倒後の対応

    通路は物が散らかっていないか確認し、ゴミ箱や患者の持ち物、家具などを整理します。トイレやシャワーには手すりを設置し、必要ならば患者に使用を促します。部屋の照明を十分に確保し、視力補正が必要な患者は眼鏡を着用させます。立ち上がる際は滑り止めのフットウェアを着用させ、IVスタンドや酸素チューブが足に絡まらないよう配慮します。

    万が一転倒した場合は直ちに身体評価を行い、必要に応じて医師にX線やCT撮影の指示を仰ぎます。上司へ報告し、施設の手順に従って事故報告書を作成します。防げた可能性のある要因を記録し、今後の改善に活かします。

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