ベンゼンへの曝露経路と対策
ベンゼンとは
ベンゼンは無色で甘い香りの液体で、強力な発がん性を持つ化学物質です。自動車の排ガス、たばこの煙、工場の排出、住宅建材など、日常生活のさまざまな場面で見られるため、完全に曝露を避けることは困難です。主な曝露経路は吸入ですが、飲料水にも微量が含まれることがあります。
たばこ
たばこの煙はベンゼン曝露の最大の原因です。喫煙者は1日平均約1.8 mgのベンゼンを吸入し、非喫煙者の約10倍です。屋内での受動喫煙も重要なベンゼン源です。
産業排出
ベンゼンは19世紀に石炭タールから初めて分離され、現在は石油精製の副産物として大量に生産されています。ナイロン、ポリエステル、プラスチック樹脂、発泡スチロールの製造にも使用され、工場や石炭・石油処理施設からの排出が大気や水質を汚染します。カーペットやタイヤ、炭鉱の作業者は高濃度のベンゼンにさらされやすいです。
自動車
ガソリンは大気中ベンゼンの第2位の供給源です。自動車の排ガスやガソリン蒸気(給油所など)に接触することで曝露が起こります。ガソリンを日常的に取り扱う作業者は、一般の人よりもはるかに高いベンゼン濃度に曝露します。
水
北米の一部地域では飲料水にもベンゼンが検出されます。呼吸による吸収率は約50%ですが、消化管からの吸収率はほぼ100%で、血流に取り込まれやすく、健康リスクが高くなります。
