クレオソートの毒性と健康への影響
定義
クレオソートは、タール状の物質で、木材防腐剤や工業用途に広く用いられる化学混合物です。主に木材樹脂に天然に含まれる化学物質を加えて作られ、炭素タールクレオソート、炭タールピッチ、ブナ木クレオソートなど様々な形態があります。特に炭タールクレオソートは、石炭製造過程の副産物で、最も毒性が高いとされています。
使用場所・用途
クレオソートはタイヤ、アスファルト、ゴム、アルミニウム、鉄鋼などの製造工場で大量に使用されます。また、シャンプーや石鹸、外用薬、一部のハーブティーといった美容・健康製品にも添加されます。木材防腐産業は特にクレオソートに曝露しやすい職場です。
外部からの毒性
皮膚や呼吸器からクレオソートは体内に取り込まれます。直接接触や空気中の粒子吸入により、皮膚炎、化学やけど、目の刺激・光過敏、皮膚の水疱や剥離といった症状が現れます。
内部からの毒性
飲食や吸入により体内に入ったクレオソートは、意識障害、がん、痙攣、認知機能低下、腎・肝障害など深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。国際がん研究機関(IARC)はクレオソートを「発がん性が疑われる物質」と分類しています。
環境への影響
クレオソートは自然に木材中に存在しますが、工業的に大量使用されることで地下水や土壌に蓄積します。水中ではタール状になり、分解に数年を要します。使用されたクレオソートの1〜2%が大気中に拡散し、近隣の動植物が化学物質を取り込むことで、最終的に人間にも影響が及びます。
