大腸菌の特徴

構造的特徴

  • 大腸菌は原核細胞で、核や膜結合オルガネラを持ちません。細胞内部は細胞質、DNA、RNA、タンパク質合成リボソームで構成され、内膜・細胞壁・外膜(カプセル)からなる細胞被膜に囲まれています。鞭毛で運動し、一部の株は付属体(フィンブリア)を持ち、他の細胞や表面に付着します。(参考文献5)

表面抗原の特徴

  • 大腸菌は表面タンパク質(抗原)を持ち、これにより株を区別できます。H、K、O という記号はそれぞれ鞭毛抗原、カプセル抗原、体表抗原(細胞壁抗原)を示し、特定の組み合わせは病原性や感染部位の傾向と関連しています。(参考文献3)

染色学的特徴

  • 大腸菌はグラム陰性桿菌で、結晶紫染色後にピンク色に染まります。グラム陽性菌と異なり、細胞壁が薄く染料を保持できないためです。(参考文献4)

生化学的特徴

  • 大腸菌は乳糖を発酵し、ガスを生成します。通性嫌気性で、酸素がある環境でも、ない環境でもエネルギーを産生できます。また、細胞が崩壊するとエンドトキシンという毒素を放出します。(参考文献2,4)

感染症の特徴

  • 大腸菌の多くはヒトの腸内に常在し無害ですが、免疫力が低下した人に対しては機会感染症を引き起こすことがあります。腸管、肺、創傷、血液、尿路など様々な部位で感染し、特に新生児髄膜炎の原因の約40%は大腸菌です。(参考文献2)

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