O1ツールスチールの機械的特性とは
O1ツールスチールは電気炉で溶解し、油硬化させた非縮小の汎用工具鋼です。主成分は炭素約0.95%、マンガン約1.1%、クロム約0.6%、タングステン約0.6%、バナジウム約0.1%で、硬化温度は790〜820℃です。
用途
- 摩耗しにくく、焼入れ後の表面硬度が高く、硬化時に変形しません。低温で熱処理でき、家庭や小規模工房でも扱いやすい点が特徴です。価格が安く入手しやすく、研ぎやすいため、工具やナイフの製作に最適です。
強度と硬度
- 炭素とマンガンの含有量が高いため、O1ツールスチールは高い強度を示します。強度は荷重に対する変形抵抗や耐摩耗性、衝撃耐性などで評価されます。
- 硬度はロックウェルCで約58〜64RCです。炭素が主な硬化要素で、永久的な圧痕抵抗を示します。
靭性と脆性
- 適切な熱処理を施すと、O1ツールスチールは高い靭性を持ち、衝撃に耐えて変形しても破断しにくくなります。
- 脆性は荷重が加わった際に破断しやすさを示しますが、O1はマグネシウム添加により、鋳鉄やピグアイアンに比べて脆性が低くなります。
延性と可鍛性
- 炭素含有量が高いため延性は低く、細線への引き伸ばしは困難です。
- 銅・ニッケル・モリブデンなどの残留合金元素が少ないため、可鍛性は比較的高く、常温でも加工しやすいです。
