自然災害後に増える感染症リスクと対策

シェルターでの感染症リスク

シェルターは多くの人が密集するため、感染症が広がりやすい環境です。トイレやおむつ替えが混み合い、通常の衛生習慣が乱れがちです。入浴や清潔な衣類の確保が困難になるほか、ゴミがたまりやすく、風邪、感染性下痢、胃腸炎のリスクが高まります。

水質汚染と感染症

洪水などの自然災害は、飲料水に細菌や寄生虫が混入する原因となります。下水、動物の糞、死体が水源を汚染し、汚染水に触れるだけでも感染リスクが増大します。災害後の清掃作業でも、汚染された水に浸った物品を扱うことで感染症が拡大する恐れがあります。

主な感染症と原因微生物

自然災害後に増える代表的な感染症は以下の通りです。

  • 寄生虫性下痢:クリプトスポリジウム症、ジアルジア症、アメーバ症
  • 細菌性下痢:大腸菌(E. coli)、サルモネラ、シゲラ、カンピロバクター、ビブリオ属
  • レプトスピラ症:感染動物の尿に接触すると肝腎不全を引き起こす
  • レジオネラ症:停滞した水(配管内の水など)で増殖し、致死性の肺炎を引き起こす
  • ウイルス性疾患:風邪、ロタウイルス・エンテロウイルス・ノロウイルスによる胃腸炎、A型肝炎(衛生環境悪化で増加)

感染症予防の基本

最も効果的なのは「手指衛生」です。石鹸と消毒済みまたは沸騰させた水でしっかり手を洗い、食事前・トイレ後・汚染物取扱い後は必ず行いましょう。水が確保できない場合は、アルコールベースのハンドサニタイザーを使用してください。

安全対策と具体的な行動

  • 水の安全性が不明な場合は、飲用や調理に使用する前に必ず沸騰、ヨウ素または塩素で処理する。
  • 傷口は石鹸と清潔な水で直ちに洗浄し、滅菌された絆創膏で覆う。
  • 腐敗や汚染が疑われる食料は廃棄し、食材は十分に加熱調理する。
  • 可能であれば、汚染物取扱い時に使い捨て手袋を着用する。

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