化学薬品の安全な処理方法
研究室や日常生活で化学物質は欠かせませんが、使用後は適切に処分しなければ、水源汚染や公衆衛生へのリスクを招きます。本稿では、化学薬品を安全に中和・廃棄するための代表的な手順と必要な備品を紹介します。
必要なもの
- pH紙(リトマス紙)
- 重曹(炭酸水素ナトリウム)粉末(大量に用意)
- 1000 mL ビーカー 2個
- 蒸留水
- 塩酸
- 水酸化ナトリウム
- 撹拌棒
- 廃液用ビーカー
- 脱イオン水
- バーミキュライトまたは乾燥砂
手順
1. 化学物質の中和(液体法)
- 処分したい化学種が酸性、アルカリ性、あるいは中性かを判定します。pH紙で測定してください。
- 重曹スラリーを作ります。1000 mL ビーカーに半インチ(約1.3 cm)分の重曹粉末を入れ、粉末がかすかに浸る程度まで蒸留水で満たします。
- 中和が必要な溶液を、反応が起きないことを確認したうえで、1つの大きなビーカーにまとめます。
- 中和スラリーに対象溶液を少しずつ加え、撹拌棒でかき混ぜます。加えるたびにpH紙で測定し、pH が約7(緑)になるまで繰り返します。
- pH が7に達しない場合は、重曹を追加して再度撹拌し、pH を確認します。
- 中和後の溶液を確認します。毒性のある陽イオン・陰イオンが含まれない場合はシンクに流しても構いません。有害イオンが残っている場合は、廃液ビーカーに移し、指定の有害廃棄物処理施設へ搬送します。
2. 余剰溶液の処理(固体法)
- 余剰またはこぼれた溶液をできるだけ一箇所に集めます。
- 濃度が高い場合は、蒸留・脱イオン水で希釈します。
- バーミキュライトまたは乾燥砂を十分に用意し、化学薬品の吸収材として使用します。園芸店やプール用品店で入手可能です。
- 吸収材を化学物質がある容器や作業面に広げ、液体を吸収させて固体残渣にします。
- 固体残渣を分別し、必要に応じて有害廃棄物処理施設へ搬送します。
