喫煙がもたらす大気汚染の実態
喫煙が大気汚染に与える影響
イタリアの研究(2004年、Tobacco Control)によると、たった3本のタバコから放出される粒子は、2003年型ディーゼルエンジンの排出物よりも悪質で、車の排気ガスの10倍に相当する微粒子を含んでいます。
さらに、タバコの吸殻は約4,000種もの化学物質を含み、土壌や水質を汚染します。使用済みの吸殻が分解されるまでには25〜26年を要します。
大気中の有害化学物質
タバコの煙にはニコチン、一酸化炭素、タール、グリセリンなどが含まれ、以下のような有害物質も含まれます。
- ベンゼン、ホルムアルデヒド、アンモニア、アセトン、ヒ素、シアン化水素(ナチス・ドイツが使用したジクロンBの成分)
国際がん研究機関(IARC)によれば、タバコに含まれる約4,000種の化学物質のうち、50種が発がん性が確認されています。
健康への影響と大気汚染
タバコの煙がもたらす粒子状物質は、肺がんや喘息、慢性気管支炎、肺気腫などの呼吸器疾患のリスクを高めます。また、心筋梗塞や脳卒中といった心血管系疾患のリスクも増大します。米国心臓協会(AHA)は、受動喫煙が動脈硬化を促進し、血管壁に脂肪が沈着して血流を阻害すると指摘しています。
一酸化炭素
長期間にわたる低濃度のタバコ煙への曝露は、血中の一酸化炭素濃度を上昇させ、酸素運搬能力を低下させます。これにより、重篤な呼吸器疾患のリスクが増加します。
ニコチン
ニコチンは血圧や心拍数、心拍出量を一時的に上昇させ、酸素需要を高めます。これが一酸化炭素と同時に体内に取り込まれると、血液中の酸素が不足し、危険な状態を招きます。
