肺の構造と機能
成人は1分間に平均15〜20回呼吸し、1日で2万回以上呼吸します。肺はこのプロセスの重要な部品で、鼻・喉・気管と連携し、酸素を体内に取り込んで全細胞にエネルギーを供給します。
肺葉(ローブ)
右肺は3つの葉(上葉・中葉・下葉)に、左肺は2つの葉(上葉・下葉)に分かれます。右肺はやや大きく、各葉はスポンジ状の組織で満たされた「風船」のようです。気管支の枝を通じて空気が各葉に出入りし、葉は胸壁から分離された胸膜(プルラ)に包まれています。
気管支系
吸い込んだ空気はまず気管へ入り、左右の気管支に分かれます。気管支はさらに細い細気管支へと分岐し、末端には肺胞が存在します。肺胞は結合組織に囲まれた小さな空気嚢で、血管が豊富に走っています。
胸膜腔と横隔膜
胸膜は肺と胸壁を分ける膜で、その間の空間を胸膜腔と呼びます。胸膜腔には少量の液体があり、これが潤滑作用を果たします。大量の液体・血液・空気が入り込むと肺が虚脱(萎縮)します。横隔膜は胸腔と腹腔を隔てる筋肉で、吸気時に平坦になり肺が膨らむのを助けます。
ガス交換
酸素が肺胞に到達すると血流に取り込まれ、全身の細胞へ運ばれます。細胞では酸素が二酸化炭素と交換され、二酸化炭素は血液に乗って肺へ戻り、呼気として体外へ排出されます。このガス交換が人間の生命を支える根幹です。
機能障害と症状
ガス交換がうまくいかないと、慢性の咳や胸痛、息切れ、粘液の過剰分泌、喘鳴、血痰などの症状が現れます。酸素供給と二酸化炭素除去は健康に不可欠なため、これらの症状が見られたら速やかに医療機関を受診してください。
