胃減容手術の副作用と注意点

胃減容手術は、重度の肥満で大幅な減量が必要な人に行われます。バリャトリック手術にはいくつかの種類がありますが、最も一般的なのは胃バイパス手術とラップバンド手術です。両手術は食事摂取量を制限することで減量を促します。胃バイパスは胃の上部小袋を切除し、小腸をその小袋に再接続する大掛かりな手術です。一方、ラップバンドは胃の上部にバンドを装着して食事量を制限する、比較的低侵襲の手術です。どちらにもメリットはありますが、潜在的な副作用も存在します。

吐き気と嘔吐

手術後2〜3か月は、胃が新しいサイズに慣れる過程で吐き気や嘔吐が起こりやすくなります。食事を速く摂ったり、大きな一口で食べたり、十分に噛まずに飲み込むことが原因です。大量に食べると胃が急激に満たされ、嘔吐を誘発します。満腹感のサイン(胸部の圧迫感、痛み、違和感)を感じたらすぐに食事を止め、ゆっくり噛んで食べるように心がけましょう。特定の食材で症状が出る場合は、摂取を避けるか時間帯を変えてみてください。

食物不耐症

手術前に頻繁に食べていた食品が、手術後すぐには受け付けられないことがあります。胃が固形食に慣れるまで、最初の数週間はパスタやパンを控えましょう。これらは小袋の出口を詰まらせる恐れがあります。また、肉類やピザは手術後2〜3週間は避けた方が安全です。カリフラワーやブロッコリーなどの十字花科野菜はガスが溜まりやすく、最初の数か月は控えることをおすすめします。手術直後は液体食を中心にし、徐々に固形食へ移行する際は、ゆっくり噛んで食べ、問題のある食材を見極めて除外してください。

脱水症状

嘔吐や食事摂取量の減少により、脱水が起こりやすくなります。術後数か月は、1日最低でも2リットルの水分を摂取するよう心がけましょう。脱水はビタミンや電解質の不足を招き、重症化すると点滴での補液とビタミン投与が必要になることがあります。

ダンピング症候群

胃の内容物が小腸へ急速に流れ込むことで起こる症候群です。糖分や油っこい揚げ物を過剰に摂取すると発症しやすく、症状としては吐き気、下痢、発汗、腹部のけいれんがあります。重篤な疾患ではありませんが、不快感が強いため、症状が出たら横になって安静にすることが推奨されます。

便秘

食事量が減り、消化が遅くなることで便通が減少し、便秘が起こりやすくなります。対策としては、十分な水分摂取、食物繊維が豊富な野菜や果物の摂取、定期的な運動を取り入れることが有効です。これでも改善しない場合は、医師の指示のもと下剤を使用してください。

余剰皮膚

急速な減量により、腕、腹部、太もも、胸部などに余剰皮膚が残ることがあります。皮膚がたるむと見た目のコンプレックスになるだけでなく、かゆみや不快感、摩擦による発疹の原因にもなります。適度な運動で皮膚の引き締め効果は期待できますが、残存するたるみは美容外科での皮膚切除術が最も効果的です。

減量手術(肥満手術) - 関連記事