部分膝関節置換術
部分膝関節置換術(単室関節置換)は、関節炎で損傷した軟骨のみを金属インプラントで置換し、健康な軟骨は残す手術です。全膝関節置換と比べ、切開が小さく回復が速い点が特徴ですが、適応になる患者は限られます。多くの患者は手術時期が遅れ、結果として全膝関節置換が唯一の選択肢になることがあります。
機能
部分膝関節置換術(単室関節置換)では、内側または外側の損傷した関節面だけを金属インプラントで置換し、残りの健常な関節はそのまま残します。全膝関節置換が関節全体の軟骨を除去するのに対し、部分置換は損傷部位のみを対象とします。主に膝の変形性関節症患者が対象です。
手術の特徴
手術時間は約1時間半です。外科医は膝上部に切開を加え、損傷した軟骨を露出させます。大腿骨と脛骨の粗い辺を平滑に整形し、単室インプラントを装着・セメント固定します。
適応患者
重度の膝関節炎で保存的治療(薬物療法、コルチゾン注射、理学療法、体重管理など)が効果を示さない場合に検討されます。関節炎が膝の一部(内側または外側)に限局していることが条件です。適応となるのは、55歳以上で肥満でなく、前十字靭帯などの主要靭帯が健全な患者です。進行した関節炎や広範囲に及ぶ場合は、部分置換は適さず全置換が必要になります。
回復
手術後は通常1泊の入院が必要で、できるだけ早期に体重をかけることが推奨されます。退院後は個別に設定された理学療法とリハビリテーションを開始し、定期的なフォローアップで回復状況を確認します。回復期間は筋力回復の程度により個人差があります。
メリット
切開が小さく(約3インチ)全置換の約8インチに比べて創部が小さいため出血量が少なく、入院期間も短くて済みます。多くの患者は手術翌日までに退院でき、全置換のように3日以上の入院は必要ありません。また、リハビリテーション期間も短縮される傾向があります。
