回旋腱板損傷とは何か?
重要性
回旋腱板は肩関節を持ち上げ、回転させる役割を担うと同時に、肩全体を安定させる重要な構造です。4つの筋肉と腱から構成されており、これが損傷すると肩の可動域が大幅に制限され、強い痛みを伴います。適切な治療を受けないまま放置すると、慢性化し日常生活に支障をきたすことがあります。
損傷の種類
回旋腱板の損傷は大きく分けて2種類あります。
- 外傷性損傷:転倒や衝突などの急激な衝撃で起こります。症状はすぐに現れないこともあり、数か月間にわたって肩の痛みが徐々に悪化します。
- 反復性損傷:スポーツ選手や肉体労働者など、肩を頻繁に使う人に多く見られます。繰り返しの動作が腱に負荷をかけ、徐々に損傷が進行します。特に40歳以上の方に多い傾向があります。
診断と注意点
単に安静にすれば治ると考える人が多いですが、回旋腱板の裂傷は安静だけでは回復しません。肩に違和感や痛み、挙上できない、荷重に耐えられないといった症状がある場合は、整形外科医の診察を受けましょう。正確な診断なしに放置すると、永久的な機能低下や慢性的な痛みにつながります。
損傷の重症度
裂傷の程度は軽度から重度までさまざまです。
- 軽度:安静、氷冷、軽いリハビリで回復が期待できます。
- 中等度:物理療法やステロイド注射が必要になることがあります。
- 重度:腱が完全に断裂している場合は手術が推奨されます。
正確な評価にはMRIやレントゲン撮影が不可欠です。
保存的治療(非手術)
MRIで損傷の範囲が確認され、医師が非手術治療で十分と判断した場合、以下の方法が取られます。
- スリングで肩を固定し、腕の使用を制限する。
- 抗炎症薬の服用。
- 理学療法による筋力強化と可動域回復。
- 関節内ステロイド注射。
これらの治療で多くの場合、肩の機能は回復します。
手術療法
保存的治療で効果が得られない、または患者が主に腕を使う仕事をしている場合は手術が選択肢となります。現在の手術は主に関節鏡下で行われ、日帰り手術が可能です。
- 手術時間が短く、術後の痛みや回復期間が最小限に抑えられます。
- 術後リハビリをしっかり行えば、早期にフル機能が取り戻せます。
