ウィップル手術(膵頭十二指腸切除術)の適応判断と手順

ウィップル手術(膵頭十二指腸切除術)は、慢性膵炎や膵臓がんなどの治療に用いられる外科手術です。正式名称は膵十二指腸切除術(pancreaticoduodenectomy)で、膵臓の一部だけでなく、胆嚢や小腸の最初の部分(十二指腸)も切除します。適応は患者ごとに判断されます。

治療適応の判断

ウィップル手術は主に膵臓がんの治療に用いられます。診断時にがんが転移しているケースは約40%、主要血管にがんが巻き込まれているケースも約40%で、手術が困難です。残りの約20%が手術の対象となります。

対象となる場合、外科医は膵臓内の腫瘍の位置を詳しく確認します。多くは膵頭部またはその隣の無名突起部に存在し、この部位であればウィップル手術が実施されます。膵体部や膵尾部に腫瘍がある場合は、手術が適さないと判断され、他の治療法が選択されます。

手術の実施

ウィップル手術は大規模な手術で、膵頭部だけでなく、十二指腸、胆嚢、総胆管も一緒に切除します。一般的な手順は以下の通りです。

  1. 胃から十二指腸を切離する。
  2. 膵頭部と十二指腸を一体として切除する。
  3. 残りの十二指腸(下部)を小腸から切り離す。
  4. 総胆管と胆嚢を切除する。
  5. 残存した膵臓と小腸を再接続し、胆管と胃も再建する。

回復と合併症

術後の入院期間は概ね2〜3週間です。主な合併症としては、膵液や胆汁の漏出、感染症などがあります。詳しい経過やリスクについては担当外科医に確認してください。

手術(総論) - 関連記事