角膜移植手術の概要と手順
角膜とは
角膜は目の前面を覆う透明な組織で、虹彩や瞳孔を保護し、光を屈折させて網膜へ導く役割があります。損傷すると濁りや瘢痕ができ、視力が低下します。
手術が必要になる主な原因
外傷や疾患による角膜損傷。
角膜浮腫(白内障手術後や眼疾患が原因で角膜が腫れる)。腫れにより視力低下し、表面に水疱ができることがあります。
円錐角膜:角膜が徐々に薄くなり円錐形に変形し、視界が歪む。
角膜ジストロフィー:角膜細胞の異常増殖により痛みや視力障害が生じる。
手術前の準備
医師と移植が最適と判断したら、ドナー角膜の待機リストに登録します。手術前に血液検査や画像検査が行われ、保険会社の承認が必要になることがあります。また、手術前にアスピリンや血液凝固を阻害する薬は中止するよう指示されます。
角膜移植の手順
局所麻酔または全身麻酔を行った後、患者の角膜を慎重に除去し、ドナー角膜を縫合します。縫合糸は約2年間残り、その後取り除かれます。手術後は眼を保護するシールドが装着され、視力はすぐには完璧にならないものの、徐々に回復します。
術後の回復と注意点
回復を助けるための点眼薬が処方され、2〜3か月以上毎日使用します。外来手術の場合は当日帰宅できますが、同行者が必要です。術後2週間は重いもの(25ポンド以上)を持ち上げる運動や激しい運動を避け、目をこすったりぶつけたりしないよう注意してください。
その他の角膜手術
角膜の一部だけを置換する部分厚移植(表層ラメラ移植・深層ラメラ移植)があります。損傷が広範囲の場合は全厚移植が必要です。また、光線治療角膜切除(PTK)により、エキシマーレーザーで表層の損傷やジストロフィーを除去し、自然に新しい角膜組織が再生するケースもあります。
