顎顔面外科とは何か?
顎顔面外科医は、顎・首・口腔に関わる問題を専門とする歯科医師です。外傷や先天性欠損、疾患による組織や筋肉の障害に対し、矯正手術や再建手術を行います。米国歯科医師会(ADA)では、9つの歯科専門分野のひとつとして認定されています。
学歴・研修
顎顔面外科医になるには、まず歯科大学を卒業し、さらに1〜2年の専門研修を受ける必要があります。顔面には重要な神経が多数走っているため、難易度の高い分野です。主な専門領域は、頭頸部がん、顔面形成外科、頭蓋顔面外科、外傷治療などです。
紹介(Referral)
歯科医や矯正歯科医だけでは対処が難しい場合、患者は顎顔面外科医へ紹介されます。重度の噛み合わせ異常や外傷による顔・顎の再建手術、埋伏智歯の抜歯、神経障害による顔面痛の治療などが主な対象です。
その他の診療内容
顎顔面外科医は全身麻酔、笑気、局所麻酔、静脈鎮静にも熟達しています。ほとんどの手術は診療所で実施され、顔面再建や歯の抜歯に加え、インプラント手術、顎顔面部位の感染症治療、先天性欠損(口唇裂・口蓋裂)の修復も行います。
がん治療
腫瘍外科医と連携し、顔や頸部のがん・腫瘍の治療にあたります。腫瘍切除が必要な場合、顔面構造をできるだけ保護しながら壊死組織の除去や再建を行います。がん治療に特化した顎顔面外科医は、さらに高度な研修を受けています。
睡眠時無呼吸症候群
顎顔面外科医は睡眠時無呼吸症候群の診断・治療も担当します。米国口腔顎顔面外科医会によれば、米国人口の約45%がこの症状を抱えているとされ、未治療の場合は疲労や心血管疾患につながります。気道確保のための矯正手術を実施し、症状の改善を図ります。
