膀胱機能障害の手術治療
尿失禁は、特に女性に多く見られる健康問題で、米国保健政策研究所の調査によると約1300万人の成人が膀胱機能障害を抱えています。最も一般的なタイプはストレス性尿失禁で、尿道や尿道括約筋の弱まりが原因です。薬物療法や生活習慣の改善といった非外科的治療で改善できるケースが多いものの、症状が重い場合は手術が必要となります。
スリング手術(Sling Procedure)
米国腎臓・泌尿器疾患情報センターによると、ストレス性尿失禁の多くは膀胱頸部が膣方向に下がることが原因です。スリング手術はこの問題を解決する代表的な手術で、成功率が非常に高く、重度のストレス性尿失禁に対する最もポピュラーな手術の一つです。American Journal of Obstetrics and Gynecology の調査では、57人のうち88%が手術後に生活の質が大幅に向上したと回答しています。
手術では、患者自身の組織(または合成素材)で作ったスリングを膀胱頸部に当て、恥骨や腹壁・膣壁に固定します。スリングが尿道を支えることで、漏れを防止します。
主な合併症としては、術後の排尿困難、尿道損傷、スクリューやステープル部位からの感染などが報告されています。
バーチ膀胱吊り上げ術(Burch Colposuspension)
バーチ膀胱吊り上げ術も膀胱機能障害を治療する外科手術の一つで、成功率は80~85%と高く、尿失禁の改善または治癒が期待できます。手術中に膀胱頸部から恥骨後方へ永久縫合糸を固定し、膀胱を支えることで尿漏れを防ぎます。
重篤な合併症は稀ですが、術後に排尿困難を訴える女性は1~10人に1人程度います。多くは一過性で、100人に1人未満が長期的な問題を経験します。その他のリスクとしては尿路感染、過活動膀胱、膀胱損傷などがあります。
手術を検討する際は、必ず担当医と相談し、最適な治療法かどうかを確認してください。
