胆嚢手術後に予想されることは?
胆嚢は肝臓の下に位置する小さな臓器で、肝臓が作った胆汁を貯蔵し、食事の消化を助けるために小腸へ放出します。胆嚢が炎症を起こしたり、感染したり、胆石ができたりすると、腹痛や吐き気などの症状が現れます。食事療法や運動、鎮痛薬で症状が改善しない場合は、胆嚢摘出術(胆嚢切除)が必要になることがあります。手術は腹腔鏡下手術と開腹手術の二種類があり、いずれも術後の回復期間が必要です。
入院期間
胆嚢手術後は回復のために入院が必要です。腹腔鏡下手術は侵襲が少ないため、手術当日または翌日には退院できるケースが多いです。一方、開腹手術の場合は術後2〜3日間、医療スタッフの管理下で入院することが一般的です。術後は早期に起き上がって歩くことが目標となり、看護師がサポートします。入院中は液体食から開始することが多いです。
痛みの程度
手術後にはある程度の痛みが生じますが、個人差があります。多くの病院では0〜10の数値で痛みを評価するスケールを使用し、入院中に定期的に痛みの程度を尋ねられます。術後すぐは麻酔薬やオピオイド系鎮痛薬が投与され、数日後には非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)へと切り替わります。痛みが1週間以上続く、または悪化する場合は医師に連絡してください。縫合部やステープル部位に強い痛み、出血、発熱がある場合は感染の可能性があるため、速やかに受診しましょう。
創部ケア
切開部は縫合糸、ステープル、またはステリストリップで閉じられます。術後1週間から10日程度で縫合糸やステープルは除去され、ステリストリップは自然に剥がれ落ちます。最初の1週間は創部を清潔・乾燥に保つことが重要です。入浴は避け、シャワーは可能ですが、創部に直接水がかからないように注意してください。創部のドレナージは透明な液体が正常で、濃い黄色や膿様の分泌物がある場合は感染のサインです。摩擦を起こす衣服は避け、快適に過ごせるよう配慮しましょう。
食事
胆嚢がなくなると脂肪の消化に関わる胆汁の供給が直接腸へ流れるため、以前のように脂肪で痛むことは少なくなります。手術後は特に制限はありませんが、全体的な健康を考えると低脂肪の食事が推奨されます。油っぽい食事で胃もたれを感じたら、しばらくは避けると良いでしょう。回復期は水分補給が大切で、米国外科医会は1日8〜10杯(約2リットル)の無カフェイン・無アルコールの飲料を推奨しています。
排便習慣
胆嚢摘出術後は下痢が起こりやすく、便は水様になることがあります。3日以上続く場合は医師に相談してください。逆に、強力なオピオイド系鎮痛薬を使用していると便秘になることがあります。その場合は食物繊維の摂取増加、水分補給、鎮痛薬のNSAIDsへの切り替えなどで改善が期待できます。術後3日以上排便がない場合も医師へ連絡しましょう。
