心臓手術の歴史
心臓手術への初期挑戦
1801年、フランシスコ・ロメロは開胸手術(開放性心膜切開)を試みましたが失敗に終わります。ロメロは心膜を初めて切開した医師として知られています。
ドイツの外科医ルートヴィヒ・ウィルヘルム・カール・レーン(1849〜1930)は、1896年9月9日に初めて縫合を伴う成功例を報告しました。
ハーケンとベイリー医師の功績
ドワイト・ハーケン博士は動物実験で心臓が拍動している状態での手術技術を確立し、後のヒト心臓手術の基礎を築きました。1948年、ハーケンと米国のチャールズ・ベイリー博士は、数日差で僧帽弁狭窄症の修復手術を独立に実施し、指を心内に挿入して弁を拡張する方法を用いました。
ミネソタ大学での進展
1952年9月2日、ミネソタ大学のウォルトン・リレヘイ博士とジョン・ルイス博士は、先天性心疾患を持つ5歳の少女に対し、体温を低下させた上で心臓を止め、開心手術を行いました。体温が約81°F(約27°C)に達した時に心臓をクランプし、欠損部を縫合。その後徐々に体温を回復させ、少女は生存しました。
初の心臓移植
1967年12月、南アフリカのクリスチャン・バーナード博士は世界初の成功した心臓移植を実施しました。患者は18日間生存しましたが、拒絶反応抑制薬の副作用により死亡しました。1971年までに全世界で170例の心臓移植が行われましたが、うち146例が死亡するなど、依然として高リスクの手術でした。
左心室縮小術(リダクション左心室形成術)
1994年、ブラジルのランダス・バティスタ医師は、拡大した左心室を縮小し心不全を改善する手術法を開発しました。左心室を縫合して容積を減らすことで、心機能の回復を狙いますが、臨床結果は様々です。
