創傷分類の種類と特徴

病院では、術前の創傷や手術後の創傷の状態を評価するために、標準化された創傷分類システムが用いられます。創傷の治癒状態を分析的に分類することで、外科医や医療スタッフは感染や汚染の程度を判断し、適切な治療法を選択できます。また、手術結果の予測にも役立ちます。このシステムは4つのクラスに分かれます。

クラスI:清潔創

クラスI(清潔創)は、手術後に感染が認められない創傷です。炎症はなく、創口は主に閉鎖され、必要に応じて閉鎖ドレナージが行われます。呼吸器、消化管、生殖器、尿路などの内部臓器に侵入しない手術であるため、汚染リスクが低く、術後感染のリスクが最も低いとされ、予後も最良です。

クラスII:清潔汚染創

クラスII(清潔汚染創)は、手術中に呼吸器、消化管、生殖器、尿路などの臓器に入り込むが、汚染が起きず感染の証拠もない創傷です。胆道、盲腸、膣、口腔咽頭などの手術が該当します。術後感染のリスクはクラスIよりやや高く、予後もやや劣ります。

クラスIII:汚染創

クラスIII(汚染創)は、手術前に存在した新鮮な外傷や偶発的な開放創、または手術中に無菌操作が大きく破られた場合の創傷を指します。胃腸管から大量に内容物が漏出した場合も汚染リスクが高まります。急性だが化膿性でない炎症を伴う手術切開もこのクラスに含まれます。

クラスIV:汚染・感染創

クラスIV(汚染・感染創)は、古くからの外傷で組織が壊死し、膿性の感染が既に存在する創傷です。手術前から感染がある場合や、壊死組織が残っている場合が該当します。術後感染リスクが最も高く、治癒予後も最も不良です。

手術(総論) - 関連記事