心臓移植に伴う主な課題
心臓に重篤な疾患があり、薬物治療や他の手術で改善しない場合、心臓移植が必要です。移植にはドナーの心臓が使用されます。初期の生存率は大幅に向上していますが、移植にはいくつかのリスクが伴います。
ドナー拒絶反応
最大のリスクは移植された心臓に対する拒絶反応です。免疫系は体外からの異物を脅威とみなし、ドナー心臓を攻撃します。
拒絶の兆候
移植後は免疫抑制薬で免疫反応を抑えますが、Mayo Clinicによると、移植後1年以内に約25%の患者が拒絶反応の兆候を示します。主な症状は発熱、倦怠感、尿量減少、体重増加、息切れです。
心臓移植後の血管障害(CAV)
移植後に心臓移植片血管性疾患(CAV)が起こることがあります。これは冠動脈が肥厚・硬化し、血流が阻害される状態です。CAVは心不全、心筋梗塞、不整脈、突然死につながります。
がんリスク
免疫抑制薬の長期使用により、皮膚がん、唇の腫瘍、非ホジキンリンパ腫などのがん発症リスクが高まります。
その他の問題
免疫抑制薬は生涯にわたって服用が必要で、腎障害や感染症のリスクがあります。免疫力が低下するため、移植後1年以内に感染で入院する患者が多く見られます。
生存率
心臓移植後の生存率は比較的高く、Mayo Clinicのデータでは1年生存率が90%、5年生存率が72%と報告されています。ただし、拒絶や新たな心疾患が起こると薬剤調整や再移植が必要になることがあります。
