下垂体嚢胞手術後の回復ガイド

下垂体(脳下垂体)は脳内に位置し、前葉・中間葉・後葉の三部に分かれたホルモン分泌腺です。手術は、下垂体全摘出(下垂体摘出術)や嚢胞のみの除去が行われます。手術後の影響を理解し、以下のポイントを守ることで、スムーズに回復できます。

必要なもの

  • 計量カップ(尿量測定用)
  • 頭部を高く保てる大きめの枕

回復のための具体的な手順

  1. ベッドの頭部を高く保つ。術後少なくとも2週間は重力を利用して手術部位からのドレナージを促し、脳圧を下げ、頭蓋内の液体貯留を防ぎます。

  2. バルサルバ法(強く息を吐く行為)を避ける。排便や重いものを持ち上げる際に起こりやすく、頭蓋内圧が急上昇し脳にダメージを与える恐れがあります。鼻を強く吹くことも同様に危険です。経鼻的下垂体手術を受けた場合は、鼻からの内容物流出リスクもあります。

  3. 尿量を測定する。後葉が損傷すると抗利尿ホルモン(バソプレシン)の分泌が低下し、尿量が急増する「尿崩症」になることがあります。2時間で1リットル以上になることもあるため、脱水や血漿量低下による臓器障害を防ぐために、医師の指示に従い合成バソプレシンを使用してください。

  4. 必要なホルモン補充を行う。下垂体全摘出の場合、生涯にわたるホルモン補充療法が必須です。ホルモン欠乏は月経停止や不妊、成長障害など多岐にわたります。子どもは成長ホルモンの投与が必要ですし、尿崩症の場合はバソプレシンの継続投与が推奨されます。術前に担当医と補充療法の内容と副作用について十分に相談しましょう。

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