植毛手術の概要とポイント
薄毛がかっこいいと考える人もいますが、抜け毛に悩む方にとっては必ずしも好ましいことではありません。本記事では、植毛手術の基本的な流れや注意点を解説します。
意義
髪の毛は1日平均で約100本が自然に抜け落ちます。これは正常な毛周期の一部で、頭髪の約90%が成長期にあり、残りの10%は数か月続く休止期にあります。休止期が終わると古い毛が抜け、新しい毛が生えてきます。
しかし、男性型脱毛症(AGA)では新しく生えてくる毛が細く淡色の「桃毛」になるため、抜け毛が進行しても本来の太い毛根が戻ってきません。その結果、徐々に額が後退し、最終的には頭全体が薄くなります。
手術の仕組み
植毛手術は、患者自身の健康な毛髪を採取し、脱毛部位に移植する方法です。頭皮の下にある毛根は小さな単位(フォリキュラーユニット、通称「プラグ」)で存在し、1つのプラグには最大40本の毛根が含まれます。外科医は、まだ成長が正常な領域からこれらのプラグを慎重に取り出し、脱毛した箇所へ移植します。1回の手術で最大約2,500個のプラグを移植できることもあります。
誤解と真実
男性型脱毛症は遺伝的な疾患であり、根本的な治療法はありません。したがって、植毛手術は「脱毛症を治す」ものではなく、健康な毛根を移すことで見た目の薄毛を遅らせる手段です。手術後も抜け毛は続きますが、移植した部位の毛は目立ちにくくなります。
また、使用できるのは患者自身の毛だけです。合成毛や他人の毛、胸毛など体毛は遺伝的な特性が異なるため移植できません。
手術後の注意点
植毛手術後、一時的に移植した毛が抜け落ちることがあります。これは外科的ショックによる一時的な脱毛で、正常な毛周期に戻るまでの過程です。数週間経過すれば、毛は再び成長を始めます。
手術期間と回復
手術は通常4〜6時間で完了し、痛みは最小限です。手術翌日から普通の生活に戻ることが可能です。縫合糸は手術後8〜10日で除去されます。移植した毛が完全に伸び揃うまでには約5か月かかります。
