肝臓移植の前後に求められる責任

背景

毎年数千人が肝臓移植を受けており、2005年だけでも米国肝臓財団のデータで6,500例が報告されています。移植件数は年々増加していますが、移植待機中に亡くなる患者も多く、実際に手術を受けられる人は限られています。肝硬変、ウィルソン病、肝炎などが肝不全の主な原因で、移植が唯一の治療手段となるケースが少なくありません。

ドナー

事故や特定の疾患で死亡した方が、生前に臓器提供の意思表示をしていれば、または遺族の同意があれば肝臓を含む臓器を提供できます。さらに、血縁者が自身の肝臓の一部を提供する生体肝移植も行われます。提供された肝臓の一部は術後に再生するため、供献者の健康にも大きな影響はありません。

移植前の患者の責任

移植候補となるには、薬物・アルコール依存の有無など複数の評価項目をクリアする必要があります。心理士や精神科医が患者と協働し、移植手術後の厳格な治療スケジュールを遵守できるかを確認します。候補に選ばれたら、身体的・精神的にベストな状態を保ち、移植コーディネーターと常に連絡を取り、健康状態や生活環境の変化を速やかに報告することが重要です。

移植後の患者の責任

手術後は拒絶反応を防ぐための免疫抑制薬を生涯にわたって服用し続けます。退院後の最初の1年間は移植チームが外来診療で経過観察を行い、その後は主治医と連携して定期的な検査・薬剤調整を受けます。

注意点

免疫抑制薬の中止は拒絶反応や重篤な合併症を招く危険があります。副作用が出ても自己判断で服薬を中止せず、必ず移植後コーディネーターや医師に相談し、必要に応じて薬剤の調整を行ってください。

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