腹部ホイップ手術の手順と概要

定義

ホイップ手術(膵十二指腸切除術)は、膵頭部、十二指腸、胃の一部、胆管や胆嚢など周囲組織を切除する大規模手術です。1960〜1970年代は死亡率が約25%でしたが、現在では4%未満に低下しています。

歴史

この手術は米国コロンビア大学医学部の外科医アレン・ホイップ(1881‑1963)によって1930年代に初めて実施されました。ホイップは腹部・胆嚢・脾臓手術の第一人者でした。

手術適応の考慮点

遠隔転移やリンパ節転移がある膵臓がんは手術適応外です。膵頭部に腫瘍がある場合は膵頭十二指腸切除術(ホイップ手術)が検討され、膵体・尾部の腫瘍には遠位膵切除術が行われます。入院は約10日間、術後の回復期間も長くなります。

手術の概要

手術では膵頭部、胆管の一部、胆嚢、十二指腸、場合によっては胃の一部を切除します。残存した膵臓、胆管、胃は小腸に吻合され、消化液が腸内へ流れるように再構築します。

新しい技術

近年、腹腔鏡手術の普及に伴い、南カリフォルニア大学のディリップ・パレーク医師らが腹腔鏡下ホイップ手術の開発を進めています。対象は慢性膵炎、嚢胞性腫瘍、膵島細胞腫瘍、乳頭部がんなどで、膵腺癌にはまだ適用されていません。

実施上の留意点

ホイップ手術は高度に専門的な手術であり、経験豊富で多数の症例を扱う施設で行うことが、成功率を高める上で米国がん協会からも強く推奨されています。

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