大腸内視鏡検査の長期的な影響
大腸内視鏡検査は、がんの早期発見と予防を目的とした重要な検査です。カメラを腸内に挿入し、異常な増殖やポリープを確認しますが、侵襲的な手技であるため一定のリスクがあります。
鎮静による副作用
検査中の不安や緊張を和らげるために鎮静剤が使用されますが、麻酔には血圧変動、心筋梗塞、脳卒中などの重篤な副作用が起こる可能性があります。極度に健康状態が悪い方では、麻酔による死亡リスクが高まります。
腸壁の裂傷(腸穿孔)
内視鏡を腸内に進める際、腸壁が軽く裂くことがあります。ほとんどは小さな裂傷で、通常は6週間以内に自然に治癒し、後遺症は残りません。多くの患者は自覚症状がなく、裂傷の存在に気付かないことが多いです。
内部出血
大きな裂傷が生じた場合、内部出血を起こすことがあります。出血はショックや死亡につながる危険があるため、めまい・失神・冷や汗・呼吸困難・腹部の腫れや打ち身などの症状が現れたら速やかに医師の診察を受けてください。出血は急性だけでなく、ゆっくりと進行するケースもあるため、異常を感じたらすぐに受診しましょう。
ポリープ切除後症候群(Post‑polypectomy syndrome)
検査中にポリープが見つかれば、切除(ポリープ切除術)を行います。切除部位が熱で損傷すると、数日から数週間で腹痛、発熱、白血球増加といった症状が現れ、ポリープ切除後症候群と呼ばれます。症状が続く場合は医師に相談してください。
死亡リスク
大腸内視鏡検査自体で死亡に至るケースは極めて稀です。死亡例の多くはポリープ切除時の合併症に起因します。1994年から2002年にかけて行われたカイザー研究では、16,000件の検査で死亡は1件のみでした。一方、毎年約5万人が大腸がんで死亡しており、定期的な内視鏡検査はがん予防に大きく貢献します。
