中国ハーブ療法の歴史・機能・特徴と適応症
歴史
米国がん協会(ACS)のオンラインガイドによれば、中国のハーブ医学は紀元前200年以前に遡ります。その頃には、ハーブによる治癒法はすでに広く受け入れられつつありました。西暦1世紀までに、中国の医師は多数の薬草と処方を体系化しました。明代(1152‑1578年)に李時珍が著した『本草綱目』には、約2,000種の薬草と抽出物が掲載されています。西洋医学が中国に伝わると、TCMは民間療法として軽視されましたが、近年では東西医療が共存し、古代中国のハーブ療法への関心が高まっています。
機能
ACSは中国ハーブの主な目的を次のように説明しています。ハーブは体内のエネルギーアンバランスを整えるために組み合わせて使用されます。代表的な薬草には黄耆(アストラガルス)、銀杏、朝鮮人参、緑茶、シベリア人参などがあります。これらの処方は、ホルモンバランスの乱れ、感染症、呼吸器疾患など幅広い症状の予防・治療に役立つとされています。また、がん治療への補助的効果にも関心が寄せられています。
特徴
中国では3,200種以上の薬草が確認されており、さらに300種以上の鉱物・動物由来のエキスと組み合わせて薬剤が作られます。1つの処方は通常4〜12種類の成分で構成され、煎じる、粉末、錠剤、チンキ、シロップなど様々な形で摂取されます。TCMの医師は主症に合わせた薬草を選び、併存する症状を緩和するために追加の成分を加えることが一般的です。
性質
代替医療財団のTCMリソースガイドによると、薬草は「性・味・帰経・主治」の4つの属性で評価されます。
- 性(性味):冷性・熱性・温性・平性などがあり、体を冷やす・温める・潤す・活性化する効果があります。例としてペパーミントは冷性で、代謝調整や消化器系の症状に用いられます。
- 味:甘・苦・酸・辛・鹹(塩味)などに分類され、苦味の薬草(例:タンポポ)は風邪や上気道感染に有効とされています。
- 帰経(効き目):肝臓、肺、腎臓など特定の臓器に働きかけるとされます。
- 主治:収斂、利尿、強壮など、体内での作用様式を示します。
適応症
TCMの実践者は低血圧や狭心症など多岐にわたる疾患に対してハーブを処方します。例えば、低血圧には「未熟オレンジの実(Fructus Aurantii Immaturus)」など9種類の薬草を組み合わせて気の流れを促し、滞りを解消します。狭心症の治療には「葛根(Radix Puerariae)」が用いられ、軽度の降圧作用と抗痙攣効果が期待されます。
