漢方薬の基礎知識と主要な療法
鍼灸(はりきゅう)と指圧
西洋で最も知られている中国医学の技法は鍼灸です。鍼は体表の経絡(エネルギーが流れる道)に細い針を挿入し、気の流れを調整します。経絡に滞った気を取り除くか、別の経絡へ流れを変えることで様々な症状を改善します。現在一般的に使用される針は長さや太さ、先端形状が異なる6種類で、目的に応じた効果があります。
指圧は針を使わず、経絡上の特定のポイントに圧を加えるか緩めることで、気のバランスを整えます。
漢方薬(ハーブ)
伝説の黄帝時代に起源を持つとされる漢方薬は、体内の熱・寒のバランスを整えることを目的とします。薬草は「上品」「中品」「下品」の三階層に分類され、体を滋養し、正しい体質を作り、病を除去する役割があります。
刮痧(かっさ)
刮痧は「擦る」ことを意味し、皮膚に赤い斑点ができるまでスクレーパーでこする療法です。経絡やツボ上をこすり、滞った気を解放します。伝統的には翡翠のスクレーパーが使われましたが、現代では牛角や竹製の器具が一般的です。オイルで皮膚を滑らかにし、問題がない部位は変化がなく、軽度の問題では赤く、重度では紫色の打ち身様になることがあります。
カッピング(吸い玉)
カッピングは刮痧と同様に血流と気の移動を促します。カップを経絡やツボ上に置き、熱やポンプで部分的に真空を作り、皮膚と筋肉を吸い上げます。血液が滞留している部位が赤くなり、毒素が多い場合は紫色に変わります。
食事療法(食養生)
食事療法は熱い気や寒い気を食材で調整し、経絡の気流を整える方法です。熱い気があると肝機能に影響し、消化不良や胃腸トラブルを招くため、冷やす食材(例:緑豆、きゅうり)を勧め、温める食材(例:しょうが、唐辛子)を控えます。逆に寒い気がある場合は温める食材を中心に摂取します。時には薬草を鶏肉と共にゆっくり煮込み、薬草の成分が脂肪に結合して吸収を高める処方も行われます。
