タマネギとニンニクに含まれる抗真菌タンパク質
北米原産のタマネギは数百種存在し、すべてが真菌の成長サイクルを妨げるタンパク質を産生します。近年、これらのタンパク質が次々に同定され、抗真菌作用が明らかになりつつあります。
アリウム・サティバム葉凝集素(ASAL)
ニンニク(アリウム・サティバム)はタマネギ科に属する植物で、葉凝集素(ASAL)はもともと昆虫忌避タンパク質として知られていました。2011年4月号の『PLoS One』に掲載された研究では、ASALに遺伝子操作を加えて構造を変化させると、抗真菌活性を示すことが確認されました。遺伝子組換えニンニクは、真菌感染から植物を保護できる可能性が示唆されています。
フィストロシン
ウェルシュオニオンの根から単離された抗真菌タンパク質で、1999年9月号の『Phytochemistry』で報告されました。Fusarium oxysporum に対する試験では、真菌タンパク質の産生を阻害し、感染を抑制する効果が確認されています。
Ace‑AMP1
一般的なタマネギ(アリウム・セパ)から抽出された抗真菌タンパク質です。2011年5月号の『Applied Microbiology and Biotechnology』の研究では、Ace‑AMP1 遺伝子をトマトに導入した結果、Alternaria solani など複数の真菌に対する耐性が付与され、果実の腐敗を防止できることが示されました。
ツヴィーベラネA
タマネギに自然に存在するタンパク質で、抗真菌作用を高める働きがあります。2010年11月号の『Planta Medica』では、ツヴィーベラネA とポリミキシンA の併用が、酵母(Saccharomyces cerevisiae)の細胞を効果的に死滅させることが報告されています。
