黒クルミオイルの寄生虫(ワーム)への効果と注意点
背景
黒クルミ(Juglans nigra)は北米原産の落葉樹で、現在は世界各地に広がっています。実は食用に殻を取り除き、外皮は代替医療で利用されます。黒クルミにはジャグロンという化学物質が含まれ、除草剤としての効果が知られています。ジャグロンは葉、根、外皮、樹皮に多く含まれ、動植物に対して毒性があります。
動物への使用
スーザン・G・ウィンとバーバラ・フージェールが2007年に出版した『Veterinary Herbal Medicine』では、19世紀の文献を引用し、黒クルミが動物の腸内寄生虫を駆除・排除する効果があるとしています。また、犬の心臓虫除去にも利用されることがありますが、臨床データは不足しています。さらに、黒クルミは犬に対して毒性があると報告されており、長期使用は推奨されません。
人への使用
1995年の著書『The Cure for all Diseases』で、著名な自然療法医フルダ・クラーク博士は、黒クルミが成人・幼虫の寄生虫除去に有効と述べていますが、卵の除去には効果がないと付記しています。実際、多くの患者や施術者は、黒クルミの外皮エキスをセイヨウアニスイセン(Wormwood)やクローブと併用することで、真菌や蠕虫の除去に成功したと報告しています。
エビデンス
人を対象とした臨床試験はまだ実施されていませんが、1991年の米国農務省の研究では、黒クルミの外皮から抽出されたジャグロンとプランバジンが寄生虫、幼虫、卵の発育を強力に阻害することが示されました(Fetterer, 1991)。一方で、同様の研究で黒クルミが特定の動物に対して毒性を示すことも報告されており、蠕虫駆除薬としての使用は慎重に判断すべきです(Galey, 1991)。
注意事項
確固たる臨床試験がない現在、黒クルミの外皮や葉のエキスを寄生虫除去目的で推奨することはリスクが高いです。ジャグロンやプランバジンは既知の毒性物質であり、妊娠中・授乳中の女性は特に使用を避けるべきです(Drugs.com)。伝統的なハーブ医学でも、短期間かつ最低限の使用に留めるよう強く勧告されています。
