ロディオラの効果
歴史
ハーブ医学の権威であるアンドリュー・ワイル博士によれば、ロディオラはロシアやスカンジナビアの伝統社会で何世紀にもわたり使用されてきました。黄金根(ゴールデンルート)やアロンの杖とも呼ばれ、極寒の環境下でのストレスに対抗するために根が利用され、身体が肉体的負荷下でも機能しやすくなると考えられています。また、ロディオラは中国医学でもジンセンの代替として用いられ、エネルギーとスタミナの向上が期待されています。
ストレスに関する研究
ストレスは人体の全システムに影響を及ぼし、疲労感やパフォーマンス低下を招きます。2000年に『Phytomedicine』誌に掲載された二重盲検・クロスオーバー試験では、夜勤医師を対象にロディオラ抽出物がストレス誘発性疲労に与える効果が検証されました。その結果、低用量のロディオラを継続投与した被験者は、記憶力と集中力が統計的に有意に向上し、全体的な精神的疲労が軽減されたことが報告されています。
がんに関する研究
がんは変異した細胞が増殖する疾患です。近年の研究では、ロディオラが一部のがんの進行を抑制できる可能性が示唆されています。2006年に『Journal of Ethnopharmacology』に掲載された研究では、ロディオラ抽出物が特定のがん細胞の分裂を阻害し、生存率を著しく低下させることが明らかになりました。
エネルギーに関する研究
ロディオラがサプリメント業界で広く注目されているのは、エネルギー増強ハーブトニックとしての効果です。2003年12月に『Bulletin of Experimental Biology and Medicine』に掲載された研究では、ロディオラ抽出物を投与されたラットは、疲労限界までの泳ぎ時間が約25%延長し、運動後の回復速度も向上したことが報告されています。
留意点
伝統的に利用されているのは Rhodiola rosea(ロディオラ・ロゼア)種で、現在はその治療効果を期待して販売されています。しかし、ロディオラ属は世界中に多数の種が分布しており、ロッキー山脈にも自生していますが、ほとんどは医療効果が十分に研究されていません。過酷な環境でも生き抜く力が、強力な効能の源と考えられています。今後、他の耐寒性ロディオラ種についても研究が進めば、同様の効果が確認される可能性があります。
