癒しとリラクゼーションを促す音楽
音楽の健康効果は古くから知られています。母親の心拍を胎内で聞く経験が、音楽への普遍的な魅力につながっているとする仮説もあります。音楽療法が有効な理由は議論が続くものの、比較的健康な人でも測定可能な生理的変化が確認されています。
歴史
音楽の治癒効果は古代から知られてきました。米国では、第一次・第二次世界大戦後に音楽療法が体系化されました。負傷した兵士が帰還し、医師や介護者は痛みの認知を軽減するために受動的・能動的な音楽活動を勧めました。
身体的効果
個人にとってリラックスできる音楽を聴くことが重要です。一般的に、深呼吸が増え、心拍数が低下します。生演奏は音が耳で聞こえるだけでなく、身体でも感じられるため特に効果的とされています。ただし、無理に音楽を聴かせるのは逆効果です。瞑想やリラクゼーション用と謳われた音楽でも、聞きたくない人にとってはストレス反応を高めることがあります。
どの音楽が最適か
まずは馴染みのある曲から始めるのが良いでしょう。好きな歌や子供時代の音楽などです。また、目的に合わせてテンポを選びます。ゆっくりした曲は落ち着きや安らぎを、速い曲は集中力やエネルギーを高めます。ネイティブ・アメリカンのドラムやインドネシアのガムランのように繰り返しが多い音楽は、元々トランス状態を誘導するために作られたことから、痛みの知覚を低減するのに役立ちます。
組織
米国で最初の音楽療法団体は1950年に設立された全米音楽療法協会(National Association for Music Therapy)です。退役軍人、知的障害者、視覚障害者を支援することを目的としていました。1990年代後半に別の団体と統合し、現在のアメリカ音楽療法協会(American Music Therapy Association)となりました。
キャリア
音楽療法は成長中の職業分野です。大学でも専攻として提供されるケースが増えており、求人は過去最高水準です。音楽療法士は病院、ハーフウェイハウス、薬物・アルコールリハビリ施設、矯正施設、高齢者センター、介護施設、個人開業などで活躍しています。
