緩和放射線療法でがんを治療する
緩和放射線療法とは、がんを根治することは目的とせず、腫瘍の増殖や疼痛を軽減するために放射線を利用する治療です。末期がん患者の生活の質を向上させ、快適に過ごせるようにすることが主な目的です。
適応
- がんが骨や脳に転移している場合
- 腫瘍が脊髄を圧迫し、運動機能を妨げている場合
- 腫瘍が食事・呼吸・排便を妨げている場合
- 胃・喉・膀胱などの臓器から出血を起こしている場合
治療のメリットが副作用リスクを上回ると判断されたときに、医師・患者・家族が共同で適応を検討します。
治療方法の種類
- 放射線腫瘍医が患者の状態を評価し、疼痛緩和や出血抑制、脊髄圧迫の予防を目的とした部位に放射線を照射します。
- 照射スケジュールは週5回、1〜3週間にわたって行われることが一般的です。総照射量は症状緩和に最適な範囲で設定されます。
主な副作用と対策
- 放射線自体は痛みを伴いませんが、疲労感、吐き気、下痢などの副作用が出ることがあります。
- 副作用はできるだけ最小限に抑えるように計画されます。症状が出た場合は速やかに医師に報告し、必要に応じて薬剤で対処します。
- 緩和放射線療法を受けた患者は、受けなかった患者に比べて数週間の余命が延び、疼痛が大幅に軽減されることが報告されています。
