頭頸部がんの化学療法
治療の目的
頭頸部がんは、手術・放射線療法と組み合わせて化学療法が用いられます。放射線前に腫瘍縮小を狙う、放射線と同時に局所制御を高める、手術後や放射線後の再発予防、進行・転移例での緩和目的など、使用タイミングは多様です。
使用される薬剤
主にシスプラチン、カルボプラチン、タキサン系薬剤、5‑フルオロウラシル(5‑FU)、メトトレキサート、イホスファミドなどが用いられます。経口投与や静脈注射が可能で、単剤または複数剤の併用で治療します。
治療前の評価
化学療法は全身に影響するため、治療開始前に詳細な問診・身体診察、既往歴の確認、頭頸部外科医・放射線腫瘍医との多職種カンファレンスが必須です。腫瘍の範囲や患者の全身状態を総合的に評価し、適応可否を判断します。
主な副作用
倦怠感、悪心、脱毛が一般的です。薬剤ごとの特徴として、シスプラチンは腎障害や難聴、5‑FUやメトトレキサートは粘膜障害を起こしやすいです。放射線や手術と併用すると副作用が増強することがあります。
治療効果と展望
単剤での腫瘍反応率は15〜35%、併用療法ではそれ以上になります。治療目標(根治、局所制御、緩和)に応じて、化学療法単独、放射線併用、または緩和目的での使用が選択されます。現在、最適な治療プロトコルは確立されていませんが、個々の患者に合わせた最適化が進められています。
