高血圧を引き起こす腎臓腫瘍とは?

腎臓の近位糸球体装置(JGA)にできる腫瘍は、レニンという酵素を過剰に産生します。レニンは血中の水分とナトリウムの保持、血管収縮を引き起こし、結果として血圧が上昇します。

疾患のメカニズム

『Vander’s Renal Physiology(第7版)』によれば、腎臓はレニンの産生を通じて長期的に血圧を調節します。レニンはJGAで作られ、血圧が低下したり、尿細管での塩分通過が減少したときに分泌が促進されます。JGA腫瘍はレニンを過剰に分泌し続けるため、持続的な体液貯留と血管収縮により高血圧が生じます。

症状

主な症状は頭痛、頻尿、そして顕著な高血圧です。

診断

『Reviews in Urology(2002年秋号)』では、血漿レニン濃度が正常の2〜7倍に上昇していることがJGA腫瘍疑いの指標とされています。画像診断と組織検査により、過剰レニン産生部位がJGAであることが確認されます。

治療

根治的治療は外科的切除です。腫瘍は良性とされ転移は報告されていませんが、手術前の血圧管理にはアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)が有効です。

予後

JGA腫瘍は良性であっても、未治療の場合は致命的になる可能性があります。手術により腫瘍は除去され再発はほぼありませんが、術後も高血圧が残る患者は12〜27%報告されています。これは術前の高血圧による血管障害が原因と考えられます。

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