多発性骨髄腫の診断と治療
多発性骨髄腫は、骨髄に存在する形質細胞ががん化した疾患です。正常な形質細胞は抗体を産生し感染防御に寄与しますが、骨髄腫細胞は異常増殖し、血中や尿中に単クローン性タンパク質(Mタンパク)を放出します。早期発見が難しく、他の検査での血液検査がきっかけになることが多いです。
血液・尿検査
診断が疑われた場合、血清タンパク電気泳動により血中のMタンパクを検出し、尿検査でBence‑Jonesタンパク質の有無を調べます。
画像診断
骨の透過性低下を確認するためにX線撮影を行い、必要に応じてMRI、CT、PETなどで詳細な画像評価を実施します。
骨髄検査
骨髄穿刺・生検により形質細胞の割合を測定し、10%以上の形質細胞が認められると多発性骨髄腫と診断されます。診断後はステージⅠ〜Ⅲに分類されます。
標準治療
初期治療として、ボルテゾミブやサリドマイドといった免疫調整薬を使用し、化学療法や放射線療法で腫瘍細胞を除去します。自己幹細胞移植は化学療法後に行われることがあります。
合併症
免疫低下による感染症、骨折や脊髄圧迫、腎不全、貧血などが主な合併症です。
合併症の治療
骨痛には鎮痛薬、腎不全には透析、感染症には抗生物質、骨破壊にはビスフォスフォネート、貧血にはエリスロポエチン製剤などで対処します。
