成人の注意欠陥障害(ADD)とは

不注意型成人ADD

不注意型の成人注意欠陥障害(ADD)の症状は、子どもの頃のADDと似ています。仕事や家事など、興味が湧かない、または嫌だと感じるタスクを開始したり、続けたり、完了させたりするのが困難です。そのため、衝動的に見えることや、選択に迷うことが多くなります。計画や優先順位付けが苦手で、時間感覚がずれがちです。その結果、仕事や約束、社交的なイベントに遅刻しがちです。

多動型成人ADD

成人ADDの多くは不注意型ですが、主に多動性が目立つケースもあります。多動型の成人は、身体的に活発な仕事や刺激的な職種を好み、長時間労働や二つ以上の仕事を掛け持ちすることがあります。座りっぱなしや静止した状態を必要とする仕事は避ける傾向があります。性格的には、イライラしやすく、気分が変わりやすく、退屈に耐えられず、短気になることが多いです。男性に多動型の症状が出やすいという統計があります。

診断

成人ADDは、子どもの頃にADDと診断された経験がなくても、本人が自覚していないことが多いです。診断は米国精神医学会(APA)の『診断統計マニュアル(DSM)』に基づき、子どもと同じ基準が適用されます。医師は本人と家族にインタビューし、幼少期に注意欠陥の症状があり、学業・職場・対人関係などで継続的に支障があったかどうかを確認します。

治療

成人ADDの治療は、薬物療法、カウンセリング、行動療法、ソーシャルスキルトレーニング、ライフコーチングを組み合わせた多面的アプローチが一般的です。処方される薬は子どもと同様に、メチルフェニデートやアンフェタミン系の刺激薬が主です。ソーシャルスキルトレーニングは、対人コミュニケーションや問題解決能力を向上させます。カウンセリングは不安やストレスへの対処法を学び、ライフコーチは日常の整理や目標設定を支援します。

成人ADDが及ぼす影響

計画性や組織化が苦手なため、職場で解雇されたり、人間関係がうまくいかず、交通違反や事故に巻き込まれやすくなります。その結果、自己肯定感が低下し、ストレス解消の手段としてアルコールや薬物、喫煙に頼るケースが増えます。また、うつ病や不安障害、依存症といった二次的な精神疾患を併発することも少なくありません。

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